「読むeラーニング(行政書士講座)」第1章 憲法~基本的人権その12
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第1章 憲法~基本的人権その11
なぜなら、この地方自治、地方も日本国の一部でしょうということです。
要は、住んでいればいいといいことではなくて、統治の上での地方自治を書いているんだから、ここでいう住民は日本国民としての住人でしょうと。
したがって、在留外国人に対して、地方公共団体の長などについての選挙権は憲法は保障していませんと。ただ、憲法第8章は地方自治を憲法上の制度として保障する趣旨ですね。
要は、地方の政治は住民自ら行う。特に地方の政治というのは、外交とか防衛とか関係ありませんね。ここに学校が必要かとか、ここに道路が必要かとか、割と身近な生活に関係するところです。
それは、住民自ら決定できますし、それが民主主義として望ましいわけです。自分達の生活に身近なことは自分達自ら決定する。それが地方自治の本質でもあります。
とすれば、外国人だから一切ダメというのも、ちょっとどうかなというところです。そこで、判例はどこらへんに落としどころを持ってきたかというと、ここ。在留外国人のうち永住者等について、法律をもって、地方公共団体の長等に対する選挙権を付与することは、憲法上禁止されていない。
法律で定めるのは自由ですよと。憲法は禁止していないですよ。でも、禁止していないけれども、積極的にやれとも言っていません。後は法律で決めてくださいと。
専ら国の立法政策の問題ですと。ですから、地方参政権は保障されているかというと、NOです。NOなんだけれども、じゃあ地方参政権を法律が認めたら、それは違憲かというと、違憲にはならないということです。
これはもう立法の問題と。ただ、今はこれを認めた法律は無いという段階になっております。では、ここで終わりに致しましょう。
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【講師 葛原久美(くずはら くみ) プロフィール】
株式会社ベリース代表取締役。明治大学リバティーアカデミー講師。Windows95の時代から司法試験、司法書士、社会保険労務士、マンション管理士など、主に法律系の教材を中心にeラーニング教材開発に携わる。司法書士など、より難易度の高い法律系の資格受験者が合格者が多くを占めると言われる行政書士試験(一般の合格率は6~9%)において、主に初学者を対象とする講座にもかかわらず、一般の合格率を毎年超え続ける実績を持つ。
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