読むeラーニング:コンプライアンス基礎講座
コンプライアンスとは:その2
あなたと会社を守るコンプライアンスの基礎知識
企業と社員を守る〜コンプライアンス基礎講座より
ただ、ここで気をつけていただく必要があるのは、これの背後にはですね、社会的な要請というものがあるんだという。必ず法律というのは、社会的要請があって定める、ルールというものが定められてくるわけですね。ですから、社会的要請があって、法令が整備される。ただ、いろんなグローバル化であったりとかデジタル化であったりとか、そういったところで社会がどんどん変化していきますから、法令がまたギャップが出てくる。それに新しい社会的な要請があって、更に法令がまた整備されていくという、こういった循環の中にあるわけです。すごく法令もどんどん変わるし、というところでは、求められるのは単に法律とか、そういったルールにのっとっていればいいんだ、というわけではなくて、その背後にあるもの。法令の趣旨や目的に沿った企業活動をしていく。その背後にあるのは何かと言うと、社会の要請。ですから、社会が今何を求めているのかということに目配りしながら法令を遵守していくということが今求められているということになるわけです。
これまでね、ちょっと一昔前で言われているコンプライアンスというのは、財務・マーケティング部門であったり、労務管理であったりするわけですが、大体インサイダー取引を禁止しましょうとか、談合禁止しましょうとか、あるいは差別を禁止しましょうということが主な中心だったんですね。ところが今言った社会の伸展に伴ってコンプライアンスで求められているものがすごく広くなってきています。コンプライアンス領域の拡大ということなんですが、単に差別を禁止するというだけではなくて、雇用機会の均等の促進、男女差別があってはいけないというそれの入社だけではなくて、昇進でもとか、あるいはサービス残業の防止であるとか、更には内部告発者を保護しましょう、それから企業の説明責任を果たしていきましょう、さまざまなことがコンプライアンスとして求められるように今なってきているということが言えるかと思います。
じゃあ、この背景何か。よく会社とステークホルダーということなんですが、会社ですね、株主、株式会社であれば、たくさん多くの出資者がいて、そして経営者がいて、そしてこの従業員が経営者の下で一体となって働いていく。その中にはこういった企業活動を行う上では取引先が様々あったり、競合他社があったり、お客様があったり、こういった利害関係の中で企業が活動していくと。今まではね、とにかく株主に対して応えていこうと、企業の利益を上げて株主に配当をより多くしていこうという価値観で進んできたわけですが、いやいや、それだけでは足りないよというのが、最近の傾向と、流れということになっています。例えば企業が、そこの場所にある地域社会であったり、あるいは世間一般であったり、更には国際社会も見据えながら、会社経営をしないといけない。あるいは、将来の世代とか、生物、あるいは自然環境にも配慮していきましょうと、様々なものの利害を調整しながら企業活動をしていくということが、企業の発展につながるんだよ、発展というか、もうそうしないともう持続可能ではないんだという意識が今生まれているというわけです。それを受けてコンプライアンスの概念も少し変わってきているというところです。
その3につづく>>>
企業と社員を守る〜コンプライアンス基礎講座
業務活動を法的にチェックし、トラブルを未然に防止しまた、トラブルが起これば解決に導く「コンプライアンス(法令遵守)能力」は、今や企業、ビジネスパーソンにとって必要不可欠です。コンプライアンス違反は企業の不祥事という形でマスコミでも取り上げられることもあり、問題が発生するとあらゆる面で悪影響が出ます。
従業員一人一人がコンプライアンスを推進することにより、CSRの取り組みを推進することにもなります。そして企業を守り、社員個々を守ることになります。
当講座ではコンプライアンスの基礎を学ぶとともに、起こりがちな事例を解説していきます。
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担当:takeuchia