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わかりやすい文章のための7ヵ条その1【基礎小論文講座】

04わかりやすい文章のための7ヵ条その1

ここから先は第4章、わかりやすい文章のための7ヵ条の解説をします。
まず最初は、わかりやすい文章のための7ヵ条その1、ということで、7つある中の最初の3つを解説したいと思います。
すでにこの講座の一番最初の方で言いましたけれども、小論文において美しい文章というのは必要ありません。
それよりも、わかりやすい文章のほうが必要なわけですね。
そしてこの、わかりやすい文章を書くためのポイントというのが7つあります。
そのうちの1番から3番をこれから説明しますね。
まず第1条、一文はなるべく短く、一文一義で。接続助詞「が」は使わない、というのを覚えてください。
一文をなるべく短く、これは分かりますよね。
なるべく短く短く、文章を切ってもらうってことです。
一文一義とは何かというと、一つの文で一つのことを言う、ということです。
短くて一つの文で一つのことを言う文、そういうのを積み重ねていくように書くということです。
イメージとすると、数学における命題ですね。
A=B、B=C、ゆえにA=C、みたいなやつですね。
そんなような形で、短い文を積み重ねていく形で、論文の文章は書いていくというのがいいんですね。
そういう文章を書こうと思ったとしても、それを阻むやつがいるんですね。
阻むやつの代表格がこの接続助詞「が」、なんですね。
いろいろと言われているが、そのことに関してはこんなことも考えられるわけだが、それによってこんなことも起こりうるかもしれないが、みたいな形で「が」が出てくると、どんどんどんどん一文が長くなってしまう。
だから接続助詞「が」は使わずに、なるべく短い一文一義の文を積み重ねていく、というのをまず覚えてください。
次、第2条、主語や目的語をなるべく明らかに書き込む、ですね。
日本語というのは、どうしても主語とか目的語というものを省きがちなんですね。
古文が典型的なんですけれども。
限られた人間関係の中でお互いのことをよく知っている間であれば、そういう言葉の使い方でも良いんですが、論文であるとか、あるいは全然知らない人に話をする時というのは、この主語や目的語、なるべく明らかに書き込んでください。
そうすることによって、文章の透明度がアップするんですね。
そして3つ目、第3条、文と文をつなげる語句を意識的に使う、というのを覚えてください。
一文一文の短文の積み重ねになってくると、どうしても文章がブツブツブツブツ切れちゃう。
なので、じゃあこの文とこの文の関係はどういう関係なのかと、それを明らかにする言葉をしっかり使う、接続詞ですね、接続詞をきちっと使って、「つまり」でつなぐのか「しかし」でつなぐのか、という形で、文と文をつなげる語句を意識的に使って書いていく、これがやっぱり分かりやすい文章を書くためには重要なポイントになるわけなんです。
では実際の例を見てみます。
最初に悪い方の例を見せて、その後、さっきの3つの法則7ヵ条の1から3までを適用して分かりやすく書き直した文章と、その両方をこれからお見せします。
まず最初、こちら悪い文章です。
ちょっと読みますね。
ちょっと補足説明します。
これからお見せする文章なんですけれども、新聞の投書があって、その投書に関してあなたはどう思いますか、という課題を出した時に、昔の私の生徒ですけれども、生徒が書いた文章です。
その投書の内容というのが、一時期、若者がネット上で知り合って、集団で自殺事件みたいなのを起こしちゃったんですね。
そういう自殺事件に関して、個性尊重の教育が悪いんじゃないか、みたいなことを書いてきた投書があった。
その投書を読んで書いた文章をというつもりでこれを読んでください。
いきますね。
いろいろと大変なことも多いが、学校教育だけが悪いのではなく、社会の大人たちの様子がおかしいから若者が「死にたい」と思うので、大人が未来の見本なのに、そうはなっていないので自殺を選ぶことになるのだが、教育を変えたからといって社会体制が変わらなければいけない。
もうお分かりだと思うんですけれども、これ全部一文です。
丸がここにしかない。
こんなに長いのに一文になっちゃってます。
いろんな内容が詰め込まれているせいで、分かりづらくなってしまっている。
それで例えば、ここ、いろいろと大変なことも多いが、とかきてます。
主語がなくて「が」がきちゃってますよね。
同じですね、学校教育だけが悪いのではなく、社会の大人たちの様子がおかしいから若者が死にたいと思うので、この「で」もつながってますよね。
自殺を選ぶことになるのだが、みたいな形で、こういうふうになってくわけです。
「が」が出てきて、主語がない文章ということで、分かりづらくなっていってしまうということなんですね。
ではこれをさっきの第1条から第3条までを適用して、分かりやすく書き直してみました。
ちょっと読んでみますね。
若者にも大変なことは多い、ちゃんと主語入れました。
「しかし」、はい接続詞入ってます。
彼らが自殺したくなる理由は学校だけにあるのではない。
社会の大人たちの様子がおかしいから死にたくなるのだ。
大人は本来、若者の見本となるべき存在である。
しかし、現在はそうなっていない。
今の大人の姿を見て絶望することが若者の自殺の一つの原因だろう。
教育体制も含めて社会体制全般の改革が必要である、ということです。
この文章の主張自体が正しいかどうかは別問題として、文章として分かりやすくなったというのは、分かっていただけるのではないかなというふうに思うんですね。
先ほども言いました通り、ここにちゃんと「若者」ということで主語が入ってます。
「しかし」という形で接続詞も使われてるということですね。
ここもそうですね、ここも「しかし」と接続詞が使われてて、例えばこういうとこで「だろう」という形になりますね、ここでも切れてます。
段落分けもされてますということです。
丸の数を数えてみると、ここ1個ですよね、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、ということで、さっきずっと一文でだーっと長くいってたのが、今回は7つに区切られてるわけですね。
逆に言うと、さっきの長い文章っていうのは、7つのことが1つの中に入れ込まれちゃってたということです。
それを一文一義で切り分けると、こんな形の7つに分かれるということなんですね。
やっぱりこういうふうに分けた方が、格段に分かりやすくなるということが分かっていただけるんじゃないかなというふうに思います。
もう一回確認しましょう。
第1条、一文はなるべく短く一文一義で、接続助詞「が」は使わない。
第2条、主語や目的語をなるべく明らかに書き込む。
第3条、文と文をつなげる語句を意識的に使う。
ということです。
この3つ、7つも覚えられないっていう人は、この3つだけでも覚えていただくだけで、全然変わります。
ですので、まずはこの3つをしっかり覚えてください。
次は残りの第4条から7条までを説明しようと思います。

h2>【基礎小論文講座 講座概要】
広く小論文の初学者を対象。小論文というものがどのようなものかを知りたい人に、そのアウトラインを分かりやすく、かつ書けるようになる形で解説します。

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