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【読むeラーニング】潜水士試験 気体の性質

潜水士試験 気体の性質
 ここからですね、気体のそれぞれの性質と障害名ですね、ちょっと表にしてまとまってあるのですけれども、ザッと見ていきたいと思います。主に試験に出るのは酸素、窒素、二酸化炭素、一酸化炭素、この4つを押さえておけば良いのですが、もう1個ヘリウムですね、これもよく出ますので5つですね、見ていきたいと思います。
 まず酸素。酸素空気中に約20%、助燃性があると、助燃性というのは酸素自体は燃えないんですよね、物を燃やすのを助ける働きがあると、その気体自身が燃えるのを引火性とか言いますよね、酸素は助燃性のほうですからね、助ける働きがある。酸素は酸素中毒というものがありまして、濃度が高ければ障害が起こってしまいます。そして純酸素も使用しない。濃度100%の酸素を吸ってしまったら急性中毒になって死んでしまいますからね、こういった障害も知っておいてください。
 次、二酸化炭素。ここの数値を知っておいてください。空気中に約0.04%です。2%以上の濃度で二酸化炭素中毒になる。もう1個付け加えてほしいのですが、吐き出した息、呼気中の二酸化炭素濃度、これは100
になります、4%になります。空気中は0.04%で呼気中は4%になる、これよく出ますから付け加えておいてください。
 窒素なのですけれども、空気中に約80%、窒素でよく出るのは窒素酔いですよね。これは何かと言いますと、深いところに潜りますとすごく水圧がかかりますよね、圧力がかかりますと先程のヘンリーの法則によって溶け込む気体の質量が増えるわけですよね、たくさんの気体が溶けるわけですよ。そうすると窒素も同じように血液中に溶け込みます、溶けこむとお酒に酔ったような感じになっちゃうんですね、ハイテンションになって気持ち良くなるんですよね、正確な判断ができなくなります、これが窒素酔いということで非常に危険な状態ですね。反対に今度、浮上した場合ですね、潜っているところから浮上した場合、急に圧力が下がります、減圧になりますね、そうすると減圧症という症状を引き起こします。またこちらのほうについては詳しく後程見ていきます。
 それから次、ヘリウム。ヘリウムはですね、よく出るのはこちらですね、熱伝導率が高い、つまりですね、ヘリウムガスというのは吸っても害はないので酸素濃度を薄めるときにヘリウムを加えたりするのですけれども、熱伝導率が高いのでヘリウムガスを吸っちゃうと体温がどんどん奪われちゃうんですよね。それから呼吸抵抗が少ない、すなわち呼吸しやすい。それからドナルドダックボイス、ヘリウムガスを吸うと声の質が変わっちゃうんですよね、これをドナルドダックボイスと言います。
 それから最後、一酸化炭素。一酸化炭素はですね、これは不完全燃焼で発生するガスでしてヘモグロビンと結びついて一酸化炭素中毒を起こす。例えばどういうことかというと、一酸化炭素と酸素があった場合ですね、血液中のヘモグロビン、通常は酸素とヘモグロビンが結びついてこの状態で全身に血液の流れに乗って全身に酸素を供給するわけですね、ところが、酸素と一酸化炭素があった場合どうなるかというと、血液中のヘモグロビンは酸素と結び付くよりも一酸化炭素と結び付いちゃうんですよ、そうすると血液中に酸素を運ぶことができません、で死んでしまいます。これが一酸化炭素中毒と言われる恐ろしい中毒ということになります。

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